ハートフル・泣ける 漫画紹介

鬼才・穂積が描く天才の物語『僕のジョバンニ』が凄すぎる。

投稿日:

いつも通り本屋で新刊コーナーを眺めていた私の目にこの漫画は飛び込んできました。

もうタイトルで分かると思うんですけど、穂積先生の新作『僕のジョバンニ』です。

 

初めて穂積先生を知ったのは『式の前日』で、それからすっかりファンになってしまったので、今作も迷わず買ってきましたよ。そして、実際に読んでみました。泣きました(本当に

 

やっぱりこの人は半端じゃないなと感じました。内容的には音楽漫画で努力の天才と生まれつきの天才というありがちな話なんですけど、穂積先生の言い回しとかが凄すぎて他の漫画とは一線を画しています。

 

1巻から泣くというなかなか無い経験をした圧倒的おすすめ作なので、今回はその魅力を紹介していきたいと思います。では、行こう!!

スポンサーリンク

神様って残酷だ。

海辺の小さな町で1人チェロを弾く少年・鉄雄。クラスではチェロの良さを分かってくれる友達などいず、いつも孤独を感じている。そんな彼は東京の大会で見事1位を取るが、鉄雄はあまり喜ばない。彼にはどうしても誰かと2人で演奏したい曲があったのだ。

 

そんな願いは田舎町では叶うことなく、いつも通り時は過ぎていく。そんなある日、事件は起きる。大きな海難事故により、26名もの死者がでた。だが、そんな海難事故でただ1人岸までたどり着いた少年が。

 

名前は郁未。彼には引き取り手がいないため、鉄雄の家で預かることになる。そして、ここから鉄雄と郁未の2人の物語は運命のごとく、動き出す。

郁未は鉄雄にチェロを教えてもらい、2人は鉄雄が弾きたい曲「チェロよ叫べ」を弾くため練習を重ねる。

 

そして、半年後2人は完成させる。本当に子供の音かと耳を疑うくらいの演奏を。時を同じくして、鉄雄の祖父の古い知り合いでありプロのチェリストの百合子さんが鉄雄の家に訪れる。百合子さんの存在は鉄雄にとってトラウマであり、今でも鉄雄は百合子さんを嫌っている。

 

そして、鉄雄は栃木に住んでいる祖父のもとへ行くため、郁未と1週間のお別れとなる。その間に、鉄雄のトラウマを解こうと百合子さんの弾いている曲をコピーしようとする郁未。

 

1週間はあっという間に過ぎ去り、再会する鉄雄と郁未。郁未は早速「百合子さんなんて大したことない。」と百合子さんの演奏のコピーを鉄雄に聞かせる。

表情が曇る鉄雄。曲名は「ドヴォルザーク チェロ協奏曲」。数あるチェロ曲において最も難曲と言われる大曲。鉄雄はその曲を弾けない。

 

ここまでが1巻の大まかなあらすじです。簡単に言えば努力の天才(ある程度才能もある)の鉄雄とチェロを弾くために生まれてきたかのような天才・郁未のお話。

 

鉄雄は果たしてこの大きな壁を超えられるのか、神様が与えた残酷な現実は2人どう影響を及ぼすのかがこれからの見どころですね。

 

はい、あらすじについてはこんな感じなので、ここからは『僕のジョバンニ』の面白さを解説していこうと思います。

スポンサーリンク

僕のジョバンニの”ここ”が面白い!!

作者の言葉遣いが鳥肌もの

「お前は才能がたくさんある子供なんだな」と鉄雄を褒める郁未。だが、鉄雄は「そんな、線引みたいなことするなよ」と怒る。鉄雄は学校でも理解者がいないため、郁未だけには身近な存在でいてほしかったのだ。

 

そんな鉄雄の苦悩を理解した郁未は言う。

「鉄雄、お前に俺の人生をやるよ。俺は生涯お前の友でいよう」

 

このセリフは正直鳥肌立ちました。本当に凄いと思う。こんな言葉遣い、穂積先生しかできないと思うし、やはり鬼才だなと思いました。

 

そして、同時に郁未の鉄雄に対する依存はかなり重度だなと感じました。1週間離れるってときも凄い表情をしていたので2巻以降ではこの”依存”もテーマになっていきそうです。

 

穂積ワールドが凄すぎる

式の前日を読んだ時から思っていたんですけど、穂積先生の漫画って「ここでしか読めない」と感じさせる独特の雰囲気というか世界観があるんですよね。

 

今作でも、それが物凄く感じられたんですけど、これが本当に心地よかったです。

少年漫画的な盛り上がりではなく、あくまで淡々と現実的に描くことによってそれが読者に重い余韻を与えています。

 

ストーリーの作り込みも「どのくらい練ったんだ」ってくらい綺麗に展開されるし、キャラの心情描写も上手いです。少女漫画は結構読みますが、漫画家としてかなりテクニックは高いと思います。本当に上手い。

 

チェロを弾くシーンが本当に素晴らしい

これは百合子さんがチェロを弾いているシーンです。あらすじで挙げた鉄雄のシーンと比べてどうですか。文字を使わずとも圧倒的な技術の差があるのは歴然ですね。

 

穂積先生の何が凄いかって言ったら、線を全然使っていないことなんですよ。大体、音楽漫画と言えば圧巻される演奏シーンていうのは線でアクセントをつけるじゃないですか。

 

でも、穂積先生の描写は使わないんです。迫力よりも現実を求めているから。これが凄く私好みなんです。実際にチェロの曲を聴きながら読んでいましたが、鳥肌が立ち、自然と涙がこぼれ落ちました。

 

何度読んでも素晴らしいシーンです。

 

まとめ(おすすめの読み方)

はい、今回は穂積先生の『僕のジョバンニ』の紹介をしてきましたが、最後に実際に読む時にもっと楽しめる私のおすすめ読書法を紹介しておきます。

 

とは言っても、全然特殊なことではなく、ただチェロの曲を聴きながら読むだけです。「え、それだけ?」と思いますよね。やってみてください。まるで変わりますから。

 

特に1巻最後の「ドヴォルザーク チェロ協奏曲」は自然と涙が出ると思います。実際に聴きながら読むのはほんとにおすすめ!

 

はい、では2巻の感想も読み次第追記していくので、また次回!ぐっばい!!

スポンサーリンク

-ハートフル・泣ける, 漫画紹介

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

絶望になにを見る「ヒミズ」のあらすじと感想を書く。

はい、こんにちは。lifeです。 今回もまた過去の記事を書き直すシリーズですね。 そして、今回は「ヒミズ」です。 ではでは、早速書いていきます。 スポンサーリンク 目次1 あらすじと作品紹介2 実際に …

極上のミステリー「ウツボラ」のあらすじと感想を書く。

はい、こんにちは。lifeです。 今回も過去の記事を書き直していくシリーズです。(この作業すごく辛い) はい、今回はタイトルにある通り「ウツボラ」の感想を書いていきます。 では、早速書いていきます。 …

あまり有名じゃないけど「向ヒ兎堂日記」が面白かった件について[感想]

はい、こんにちは。lifeです。 今回は「向ヒ兎堂日記」の紹介をしていこうと思います。   私は表紙に惹かれて読んだんですけど、これまで聞いたこともない漫画でした。 この作品、あまり有名じゃ …

愛ってなんだ?『村上かつら短編集1』に愛のかたちを問う【感想】

「はああああ!?」っていうのがこの漫画を読み始めたときの感想である。私は普通に表紙的に感動する系のヒューマンドラマかなと思っていました。でも、初っ端からFだのBだのそっち系のワード連発です。かなり濃ゆ …

no image

記憶を求める旅「セキセイインコ」のあらすじと感想を書く。

はい、こんにちは。lifeです。 今回は「セキセイインコ」を読んでみたので感想を書こうと思います。 ではでは、早速書いていきます。 あらすじと作品紹介 実際に読んでみた感想 設定がすごく良い 打ち切り …

コミカレコカの管理人のlifeです。ちなみによく勘違いされるが本名ではない。

小さい頃から漫画が好きで読んできた漫画はおそらく1000作品以上。

ここで長く自己紹介する気はないので、私のことをもっと知りたい人や漫画情報が知りたい人はTwitterをやっていますのでこちらをどうぞ。

また、はてなブログの方で雑記もやっているので、くだらないことしか書いてませんが気になる方はこちらからどうぞ。

カテゴリー

アーカイブ